2010年11月17日

オーロラという名の現実を知る

本格的なオーロラ観測となったフィンランド2日目の夜。
雪は降ってない。だけど空模様は、雲が高速で流れていくので、ところどころ晴れ間が見えなくもない。という程度。
オーロラが見える気がしない。

湖の近くにベンチを見つけたので、そこで8時ぐらいから様子を見ていたけど、
あまり天気が良くないので10時前にいったん撤退。
その後、眠いので部屋で仮眠をとりつつ、2時間おきに起きて空模様を見る→曇っててがっかり
というのを繰り返していたら、2日目の夜はあっさりと終わってしまいました。


夜は足元が危ないということで、ホテルの人がカンジキとストックを貸してくれました。
PB010023.JPG
これがなかったら確実に転んでた。


次の日。特にツアーで決められた予定などが入っていない日。
お土産を買いに近くのスーパーへ。

PB010024.JPG
宿泊しているホテルを外から。
空はどんより曇っています。
それより何より、道が凍り過ぎている。
透明で水のようにみえている部分は、磨き抜かれてつるんつるんの氷だったりする。

「雪が降る前の秋のオーロラツアー」と聞いていたので、油断してスニーカーで出かけてしまった私。
歩いて5分かからないスーパーまで出かけるのも、ひと苦労です。
本当は村内の散歩をしたかったけど、まさか昼間からあのカンジキはいてガジガジと歩きまわるわけにもいかず、
かといって、北極圏で滑って転んでけがをするのもね・・・ということで、散歩はあきらめ。

フロントに天気予報を聞いたら、今日の夜は「clear」だと。
PB010029.JPG
(唯一のお月様マークが、この日の夜)

信じられないほどのどんより曇り空だけど、最終日、夜こそは晴れてくれると信じ、
国立オーロラ研究所に出かける「オーロラハンティングツアー」というオプショナルツアーに申し込み、
夜に備えておとなしくお昼寝することにしました。

PB010026.JPG
起きたらあっというまにフィンランド最後の夕食。
ザリガニのリゾットと、「ラブリー ルオスト」という名物っぽいプレート。
トナカイのお肉が「fried」って書いてあったから、前日の「grill」と違うのかと思ったけど、
私には違いがわかりませんでした。
サーモンも普通に焼いてあった気が。

せっかくお高いオプショナルツアーに申し込んだのに、出発時においても、そらはどんよりと曇り。
いくらオーロラ研究所とはいえ、曇っている空のオーロラは見ることができません。残念。
ツアーではまず、オーロラについてのDVDを1時間ぐらい鑑賞。
ガイドのお姉さんの英語が結構聞き取りやすかった。

PB020030.JPG
DVD鑑賞はこんな伝統的なテントと思われる中で。

説明の後は外でにオーロラ待ち。
テントから外に出たら、驚いたことに満天の星空でした。
6時から7時までの間で、急激に空が晴れたようです。
天気予報は嘘じゃなかった。

オーロラ研究所の人の説明によると、
この日は太陽風は活発ではないものの、地球の磁場は強いので、
出現率は30%ぐらい。これは結構いい確立なのよ?
とのことでした。

残念ながら、1時間弱のオーロラ研究所での待ち時間ではオーロラは現れず。
星は、ホテル近くよりたくさん見れたけど、
オプショナルツアーの開催時間が、オーロラのゴールデンタイム(21時から23時ぐらい)から外れているので、
お値段には釣り合わないような気がする。
ま、参加しなかった場合、万が一参加した人がオーロラを見たりしたら「超くやしい!」ってなるのが目に見えているんだけどね。


ということで、ちょっとがっかりのオプショナルツアーから帰ってきて、
今度はホテル裏の湖のほとりで、自分たちでオーロラを探します。
昨日と同じ、ベンチに座りながら待つこと2時間。

・・・もともと星を見る趣味がない私は、星空に飽きてきて、寒くなってきて、上を見続けていたので首が痛くなってきて。
耐えられなくなったので、ツアーの他の参加者の皆さんがいるであろう、避難小屋(ちょっと休める小屋があった)に移動。

そしたら、添乗員さんがやってきて
「オーロラ出てますよ」

まじですか!
一生懸命空を見てたけど、全然気がつかなかった!
ということで、大喜びで案内された湖のほとりに行ってみると。

PB020042.JPG
↑緑色の部分がオーロラ。目を凝らすのだ。

肉眼で見ると、山際にうっすらと見える白い帯。
言われなければ「山のあたりにある街明かり?」という感じなのだけど、
三脚使ってバルブ撮影で撮ってみると、緑色のオーロラっぽく写る・・・。

・・・これがオーロラ???
雲にしか見えませんが・・・。

母も同じことを思ったらしく、添乗員さんに「オーロラですか?」と確かめていました。
添乗員さんは、間違いなくオーロラだと。写真を見せてもらえば分かると。

(目で見ると白い雲にしか見えないのですが、カメラでとると緑色に写るのです。
目で見るのと写真は仕組みが違うから、こういうことが起きるらしい。
詳しい仕組みは知らない)

見ていると、白い帯は微妙に動いているようです。山との位置関係でそれがわかります。
逆に言えば、その程度にしか動きません。


30分ぐらい見ていたところで、トイレに行きたくなったのでリタイア。
正直、オーロラが想像していたものと違ってずっと地味だったので、私は飽きたというのが本音。

「死ぬまでにオーロラが見たい」とまで言った母も、意外とすんなりその場を離れました。


湖のほとりを二人で歩いていると、空に、天の川とは違う位置に白い帯がかかっているのに気がつきました。
さっきのオーロラとも場所が違うけど、もしかしてあれもオーロラ???

写真でとってみると

PB020052.JPG
ブレブレだけど、これは間違いなくオーロラ!!!
さっきより明るいし、自分で見つけたのはうれしい。

「ほら、お母さん。あれは空いっぱいにかかるオーロラだよ。」
オーロラを見たがっていた母に、ここぞとばかりに写真を見せて教えると、

「想像していたのと違う。あんなのにオーロラと名乗ってほしくない」
という、なんともがっかりなお言葉が。

それでも、山際にあるオーロラより、大空にかかるオーロラのほうがまだお好みだったらしく、
いったんトイレに撤退したけど、大空のオーロラが消えるまで外で観測をしました。
PB020067.JPG


ホテルに帰ってきた、オーロラに夢を見続けていた母の感想。
「写真で見たようなオーロラが見れると思っていたのに、あんな雲がオーロラなんて詐欺だ。信じたくなかった。
なのに、隣で見ているあんたの写真が、安物カメラなのにパンフレットでみたようなオーロラの写真になってて、
あの雲がオーロラであると認めざるを得なかった。
あんたの写真が一番ショック。あれで60年間の夢が壊された」

・・・お母さん。人のことを北極圏まで引っ張り出しておいて・・・


夜が明けても母はショックがさめやらないらしく。
「思えば、添乗員さんは最初に『雲とオーロラの見分け方』を教えてくれたし、
今まで話を聞いた人たちも『写真のようなオーロラは見えませんよ』と言っていた。
今まで気にしなかったけど、実際にオーロラを見てみて、
初めてみんなが言っていたことの意味がわかった」

まさしく、「腑に落ちた」ってやつなのでしょうか。
逆に言えば、「雲のようなオーロラ」は、肉眼で見る以外に方法がないので、
なにはともあれ、北極圏まできて、オーロラが見えたんだからいいじゃないですか。
しかも最終日でよかったよ。
これが初日に見えたりして、「超がっかり」みたいなことになったら、
残されたツアー日程をどう過ごせばいいのか分からなくなるところだった・・・。

天気予報を見ると、またこの後曇りの日が続くようだし、
オーロラを見た感想はどうであれ、やっぱり見られたのはとてもラッキーですよ。

ま、なんというか、子どもに「サンタクロース」という夢を教えなかった母が、
サンタクロースの故郷でオーロラの夢から覚めるというのも、
因果応報というやつなのではないでしょうか。

最終日は母をなだめながらの帰り道。
それでも、母は最後の望みをかけて、「飛行機からオーロラが見てみたい」と。
しょうがないからチェックインの時に「左側の席で」とオーダー。
その結果は・・・。

PB020081.JPG
(緑色がオーロラ。赤いのは飛行機の翼の光です)

やっぱり雲でしたとさ。
ちゃんちゃん。


ちなみに、今回は母の感想ばかり書きましたが、
写真を撮った私の感想はというと、
肉眼で白く雲に見えるものが、写真に撮るとオーロラになるというのは、
その意外性も含めてなかなかにフォトジェニックで、
面白いものではありました。
ただし寒い。あと、飽きる。

posted by ひんべえ at 23:57| 埼玉 ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月09日

嘘と夢の間に

ずっと前から、「死ぬまでにオーロラが見たい」と言っていた母に付き合って、フィンランドまで行ってきました。
日程は5日間。本当にオーロラを見ることぐらいしかできない、あわただしい秋のフィンランドの旅。

北極圏への玄関口、ロヴァニエミ空港はターンテーブルからすでに北極圏。
PA310002.jpg

日本を出るとき、「寒い。秋から一気に冬になった」とブツブツ言っていたのですが、
北極圏はすでに本気で吹雪モードでした。
PA310003.jpg
「秋のオーロラ鑑賞ツアー」だったはずなのに・・・。

この後、バスで1時間ほど走り、人口が100人に満たないという、小さなルオストという村に宿泊しました。
初日は移動だけ。ホテルに着いたのは深夜。しかも吹雪。
ホテルの裏の湖がオーロラ鑑賞スポットで、旅行中は各自適当に見に行くようにとのことだったので、
下見だけしてこの日は就寝。

本来はスキー客が中心であろう、宿泊したホテルはいかにも「北欧デザイン」って感じ。さすが。
PB020069.jpg


翌日、旅行中唯一の観光といってよい、サンタクロース村へ。

実は私、小さなころからサンタさんを信じていた記憶がなく、
大人になってから母に「私はいつまでサンタさんを信じていたの?」と聞いたら、
「うちはそんな嘘は教えていない」と言われ・・・。
どうやら、人生においてサンタさんを信じていたタイミングがないようです。
それなのに、この年になって「サンタクロースのオフィスに行きましょう」と言われても・・・。
と渋りつつ、他にお土産を買えるところもなさそうだし、ツアーの一部なのでやむなく参加。

ギリギリ北極圏にあるサンタクロースハウス。みんなが会いに来やすいようにというサンタさんの配慮だそうです。
別に北極圏じゃなくてもいい気がするけど、あえて北極圏にすむ自分縛りルールなのか。
PA310013.jpg

これが北極圏の境界。
PA310011.jpg

サンタクロースハウスの中は残念ながら撮影禁止でしたが、
だいたい、ディズニーランドなどのアトラクションを想像してもらえれば。
ハウスの内部は時計の内部がモチーフとなっているようで、うす暗く、なぜかホラーテイストの低い音楽が流れています。
サンタさんは、一番奥の、プレゼントが山積みになったファンシーな部屋で、記念撮影に応じてくれます。
ひっきりなしにゲストが入って、フラッシュがたかれて・・・。サンタさんも大変だ。

サンタさんと一緒に撮った写真は、ポストカードサイズでも20ユーロとお高かったので、買わなかったのですが、
「東京から来た」といったら、
「埼玉、神奈川、千葉、茨城のどれ?」
と聞き返してきたサンタさんの日本通ぶりに驚きました。

だてに20ユーロとってないさすが世界中の子供たちにプレゼントを配り歩いているだけありますね。
人生で一番サンタさんを信じた瞬間かもしれません。


その後、サンタクロース村のお土産店をひと通りのぞいて、
母はサンタクロース村から出すクリスマスカードの選定へ。
クリスマスグッズに飽きた私は、隣のiittala&マリメッコのアウトレットショップへ。
PA310014.jpg
ちょっと期待していたんだけど、人口が少ない北極圏だからかあまり大きくないです。


ブランドに疎い母が「両方聞いたことがある」と言っていたので意外でした。
不勉強ながら、マリメッコは知りませんでした(私もブランドは疎い)。
シマシマ柄とか花柄とか、色鮮やかな商品が多く、30%オフの商品もたくさんあって、
近所にあったら買い物によさそうだったけど、
旅先で食器を買って割ってもな・・・何も調べずにきたから、北欧の服のサイズわからないしな・・・
ということで、かわいらしいペンギンの置物だけ買って、あとはスルー。

なかなかやってこない母を待っていたら、迷子の天才である母は、来るなり
「違う建物に入っちゃって、『マリモッコリどこですか』と聞いてやっとわかったの」
とおっしゃっていました。
・・・「聞いたことある」って、「マリモッコリ」のほうでしたか・・・。
聞かれた店員も、ずいぶん変わった発音だと思っただろうな。


サンタクロース村は広くはないので、あっという間に観光&買い物終了。

アウトレットの玄関にあったのは、フィンランドでよく見かけたお花。
寒さに強いのでしょうか。
PA310015.jpg

往復のバスから見かけたトナカイさん。
PA310006.jpg

到着した日は吹雪いていたけど、この日はちょっと晴れ間がのぞいてきて、夜のオーロラが期待できそうです。
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宿に戻って、一休みして、オーロラ待ちは長い戦いになるので、まずは腹ごしらえ。
ガイドさんお勧めの、サーモンのクリームスープ。
PB010020.jpg

名物、トナカイのステーキ。
「クセがある」と脅されていたけど、そこまで強いクセはなかったと思います。
PB010022.jpg
(店内暗くて写真撮れず)


のんきに夕飯を食べている間に、また空が曇り出してきてしまいましたが、
オーロラハンティングツアーなので、本番は夜なのです。
(つづく)
posted by ひんべえ at 23:41| 埼玉 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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